ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

変愚蛮怒

最終決戦に赴こうと準備をしていた俺に一つの伝令が飛び込んできた。肉隗により間接的に村が脅威にさらされているから助けてくれと。俺はそれを断ろうと思った、俺の記憶しているあの肉塊が相手ならもしかすると最終決戦の前に死ぬかもしれないからだ。が、俺には位置指定テレポートも視界内全体攻撃も完備していることで十分に勝算を見出し、2つ返事で了承し、任務に赴いた。(中略)やはり、「あの」肉塊が相手だった。しかし、奴が援軍を呼ぶ前に奴の前にテレポートし、ロングソードで切り裂く。…事無く終わらせてくると、俺にサーペントを必ずや撃ち滅ぼすことを願ってとお礼に貴重なBDSMをくれた。これはたしかに貴重なのだがもう3つ持ってるので売り払う。
最終決戦に備え、準備を整える。戦法は幽体化してやつの攻撃を軽減しつつ遠距離から地獄の劫火を浴びせ、奴が近づいてきたら次元の扉で離脱する。随時回復だ。それにともない、ローブはこれまで通りMP節約のためガンダルフさんのローブ。MPとMP回復手段がもし切れた時のために、武器はこれまで通りエクスカリバー。なんだか鈍器あまり使わなかったな…今まで通りクリムゾンを携帯し、スピードリングx2をはめ、シヴァさんの靴を履き、さらに、アンバー王の冠をはめ、ジャックさんのクロークを着け、宝石で明かりを確保し、グローブと盾で足りなかった耐性を埋める。ありったけの物資を倉庫から持ち出す。と、俺の目がその金無垢の指輪にいった。そうだ、コレを捨てに行くか、いや、その前にはめてみたい…右手のスピードリングと取り替えてしまった。う、ウ、ウワァーー!!!(中略)
ついに鉄獄100Fに降り立った。巨大で混沌の名がふさわしい大蛇がものすごい勢いでこちらに突進してくる。かねてからの戦法通りに戦った。しかし、奴は物怖じもせずに突っ込んでくる。あわてたせいで俺は離脱場所を何度か間違えてしまう。奴はすぐ俺を補足して追っかけきた。俺はおちつかせてやつに劫火を浴びせる。奴が聞き覚えのある奴の名前を呼ぶ、それは俺が前に倒したことを呟くと奴は今まで見たことのない強大な巨人…昔鉄獄のヌシだったらしい…を呼び出した。招魂を行うと奴は吹っ飛んでいった。しばらくののち、賢者の杖のチャージが切れてしまったので祈祷で充填を行う。…壊れた!今までありがとう賢者の杖。しかし残り31服の魔力復活で奴に止めをさせるか?そう思いつつ次元の扉で離脱…に失敗し、奴から離れたところに飛ぶ。と、さっき見た元鉄獄ヌシが…まわりにアノ大蛇がいないことを確認して*破壊*の巻物を読みご退場させる。ちょっとしてアノ大蛇があいかわらずものすごい勢いで突進してくるのが見える。MPのある限り奴に負けない!そう確信めいたものを感じながら立ち向かっていく。…奴に幽体化を解かれるも岩石に押し潰されながらそのまま劫火を浴びせ、MPが減ってきたところで次元の扉で離脱しMPと体力を回復させる。奴に増援を呼ばれるも、呼ばれたのが弱ければそのまま劫火を放つ、強ければすぐ離脱して、抹殺で消し去る。奴がまわりにいないことを確認して*破壊*する。招魂を行い消し去る。などで対応。どうやらあとは物資との総力戦になりそうだ。(中略)俺が何十発めか忘れたが数多くの地獄の劫火を浴びせ…奴は崩れ去って消えた…ついに勝ったのだ!!冠と鉄杖だけ拾い、神への感謝の祈りを行い…奴は果敢に戦い、決して奴は俺に背中を見せなかった。それを思い出し死骸すら残さなかった奴に敬意を払った。
……しばし静寂が襲う。となりにいたクリスタルドラゴンが俺に噛みついていたが無視…そのとき、俺は右手にはめている金無垢の指輪…いとしいしと…や、長きに渡る戦いの連続により俺には残された時間があまりないことを悟る。後生のため気になる場所を巡回したあと、暗黒の神と仙術の神に祈りをささげながら、鉄獄127階から人知れずこの世界から立ち去った。「あとはたのんだ」…誰かにそうつぶやいて。

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