ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl

私の父、は偉大…とはとても言えなかった。酒に溺れていたわけではないが、錬金術と称して、生き物の死体から得体の知れない液体を作り出してニタニタ笑っている気持ち悪い男だった。相当凝っていたらしく、私にもその技を嬉しそうに見せてくれたが私はいつも見ている振りだけしてほとんど見ていなかった。ある日、私のもとにメモが置いてあり、「しばらぐてガ…(以後十数文字分読めない)ふんぐろいふたぐ…(以下数十文字分読めない)」とだけ書いてあった。…
それからしばらく経って父は帰ってきた……死体として…私は3度びっくりした。ひとつめは死体として帰ってきたこと。ふたつめは人間ではなく半分魚のような姿をしていたこと。3つめは、死因と見られる外傷がほとんどなかったことだ。唖然とする私に、死体を運んできた謎の人はそのまま何も言わずに立ち去ってしまった…

<水人の息子Oの手記0>*1

*1:水棲の民変異術師1名、3Fでオークの司祭による神罰の一撃で死亡