変愚蛮怒
赤き帽子をかぶり、赤きクロークをまとった狂気と邪悪に満ち溢れたその人間型の生き物は、洞窟内を殺意を帯びた目で徘徊していた。
その生き物はかつて内気な赤きエリートだったという噂もあるがそれが本当かどうかは定かではない。一度奴にあいまみえた者の話からすると強さ的にまず別人だと思うとのことだが。
その生き物は幸せな全ての者を呪い、プレゼントを欲しがる全ての者にクソとゴミとガラクタと呪いと敵をプレゼントする。奴からまともなプレゼントを得る方法。それは奴を殺すことだ。殺せ、殺せ、血の海だ。血の…そうか、奴のその赤は血の色だったのか。
そのころ、かの、忌み嫌われしエスパーは、その生き物が徘徊していた3000feet上で、『柳じじい』が落とした鎖かたびらを*鑑定*し、耐毒がついてることを知り、その凍った表情の裏に、かすかに安堵の表情を浮かべたように見えた。
その呪われた者は、まあ…いつか死ぬだろう。
<常時反感能力者(2)>*1