ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl   


宝物庫。
ここは、数々の宝物が収められているといわれているところである。


ただし、今ではほとんどの部屋が空っぽなうえに、強敵の住処となっている。
彼は、余興でもてあましている「でたらめのワンド」を振り回しながら突き進んでいく。
その余興のせいで効果によりちょっと痛い目を見たのであるが、それはまた別のお話。


ここでは、思わぬところで彼を窮地に陥らせる怪物が現れたお話である。


アイスドラゴン、氷のブレスを撒き散らすドラゴン。
彼は、氷の耐性を持っていなかったのだ。
氷のブレスが直撃し、命が縮むような寒さを全身に浴びる彼。次のブレスが飛んできたら彼の命は絶対零度まで圧縮されるだろう。
彼は瞬間移動の巻物で奴の視界外まで逃げ去り、そのまま命からがら逃げるしかなかった。


しばらく経って、あのような、奴を生かしておくわけには行かない…と、懲りずに立ち向かう彼。
しかし、そのアイスドラゴンは見つからない。
そういえば、ここでは、強力な怪物に変身して戦う、厄介極まりない強敵「変身能力者」が現れるという。
奴も、その「変身能力者」が変身したものなのだろうか?わからない。


それよりも、ここで彼にとって一番の問題は、もうあの、唯一の即効性のある緊急回避アイテム、「瞬間移動の巻物」がこれで切れてしまったことだろう。次同じようなのに襲われたら…


【淵でもがく小さきものよ……】
<第26話:氷が削る瞬間の命>