ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl   


スネイクピット第5層。
ここもまた、ただならぬ雰囲気が漂っている。
泉が見える広間があった。何か嫌な予感がする。
もしや、ここは何か貴重な物が置いてある所で、それを護るべく敵が群れをなして畳み掛けるように襲い掛かってくるのではないだろうか。


…予想は当たった。ナーガが、迂闊に入ってきた愚か者を囲むようなかたちで、群れをなしている。
彼はその群れのうちの一匹めがけて、この間拾った魔術の本をパラパラと開く。


この魔法書は破壊大全という。
さまざまな破壊の魔法が収められており、読むとランダムな破壊の魔法が発射されるという。
貴重な遠距離攻撃の一環として持ち込んだのだが、やはり信頼性にかけ、煙を出すだけの時や、自らに破壊の魔法を当てる時すらある。
結局この破壊大全は、敵が近づいてくるまでに余興で放つサブサブウェポンにすぎなかったのだが、この激戦で使っている間に、突如爆発して霧散した。



広間の入り口で繰り広げられる激戦。クイックブレードを素早く動かす彼と、ハルバードなどの重武器を振り回すナーガの群れ。
激戦のさなか、ナーガの中で英雄というナーガの猛者が魔法を唱える。
紫の煙とともに魔術の爆裂球が彼に直撃する。この一撃で彼の姿勢が崩れた。


一時撤退する彼。
だが、すぐに彼は戻ってきた。再び激戦。
じりじりとナーガの群れは減っていき、彼は前進していく。
結局、そこにいたナーガの群れは、その彼の短剣に全て息の根を止められることとなった。


ナーガの群れが護っていた物とは、ゾットのオーブに繋がる物のひとつ。『蛇行のルーン』。


また、この戦いで、ご褒美に彼はオカワル様から盾をいただいた。
その盾は(+4)と高品質なうえ、回避+6のボーナスをもたらす「かわし身の盾」
盾は攻撃の邪魔になる。しかし、彼の着ている防具の都合上、そのような贅沢は言っていられないし、この盾自体相当貴重な物であった。


【淵でもがく小さきものよ……】
<第25話:激戦、蛇穴にて>