ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl   


地下墓地。


大勢で寄ってたかって重いおのおのの武器を振りかざし襲い掛かる骸骨騎士の群れと
何度も何度も死闘を繰り重ねて進んでいくホビット
奴らは、固い。群れる。重武器の一撃が重い。死の装填が効かない。
短剣を懸命に振り回し、ときにはオカワル様に一時的な腕力を与えてもらいながら、奴らを倒していく。


地下墓地の中層に、ひっそりと、ピラミッドの入り口があった。
だが、彼はそこには立ち入らなかった。
そこは強力な呪術を身につけたミイラの巣窟。【触らぬミイラに祟りなし】
そんな強烈なメッセージが頭を掠めたのだろうか。


最下層。リッチの中でもかなり昔からの存在である太古のリッチが現れた。
奴は最上級の破壊魔法、召喚魔法を唱え、彼を苦しめる。
それらを使われずに、奴を切り刻まなければならない。
しばらく苦戦するも、彼は魔法使いに対して必殺の呪文を思い出す。
「静寂」
…音が消える。
奴は彼に向かって生気のない腕を伸ばし、彼の生命力を削るも、そのうちに彼の短剣によって切り刻まれていた。


そこでは『カタナ』を拾う。東洋の神秘による精錬された長剣である。
盾を用いる軽戦士には最高の武器であるそうだ。
だが、彼が使うことはおそらくないだろう。


このような経緯により、彼は地下墓地を攻略し終えた。暗い墓地からの帰還。
だが、帰還した先もダンジョンの中。彼は目的を果たすまではこのダンジョンから出られないのだ。


【淵でもがく小さきものよ……】

<第32話:適切アンデットクライシス処置>