Dungeon Crawl
グレートソードが一振り。透明な輝きが他の武器と違うことを示している。
だが、大きな剣。彼、ホビットには大きすぎる剣。
大きすぎて彼が振り回すことは到底かなわない。
グレイブが一振り。
大型フレイルが一振り。
処刑人の斧が一振り。
トリプルソードが一振り。
どれも、強力な破壊力を持つ大型武器である。
しかし、どれも、彼にはあまりにも大きすぎて使えない。
これらの武器は見つければ間違いなく強力。…なのに、彼の場合は見つけても使うことができないのだ。
これは、訓練などでどうこうという問題ではない。生まれつきの問題でどうにもならないことだった。
もっとも、彼はそのような大型武器をもはや必要とはしていなかった。
十分に強力なものを持っていた。オカワル様から授かった超級クイックブレード。
彼には彼なりの戦い方があるのだ。
【淵でもがく小さきものよ……】
<第31話:大きすぎる武器>