ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl   


ダンジョンの中を流れる急流
その色は赤い、そして熱い。
立ち入る者を瞬時に焦がす溶岩である。


ひたすらダンジョンを深く潜る彼の前を阻むように流れる溶岩。
彼は飛翔する呪文を覚えていたので、溶岩自体については、溶岩の上で飛翔の呪文が切れたりしなければ
飛び越えることができる。


だが、それだけではない。
そこには溶岩の中に住む蛇がシュウシュウと音を立て潜み、近づく者に溶岩の矢を飛ばす。
彼と彼の持ち運ぶ巻物が焦げる音。
彼はその攻撃で息絶えないほどには強くなっていたが、この溶岩の矢には閉口する。
奴を倒そうにも溶岩の上にいる者に容易には手を出せない。


溶岩の流れを飛び越えながら、溶岩蛇を何とか倒して先を進む彼。階段を下りる。
地上から数えて地下27階。もうかれはこんな深くまで降りてきていたのだ。


少しあたりを探索していると、彼の前に「門」が見えた。


<第39話:阻む溶岩>