Dungeon Crawl
透明化、加速。
それは魔力の汚染を自らに蓄積する。
その汚染がある量を超えると、汚染を抱えた者を発光させ
その光は汚染を抱えた者を奇形へと変えようとする。
そのホビット、透明化して、間抜けなオークの群れを刺し殺しながら走り抜けようと、透明化鈍器を振りかざした時だった。
突如、彼の体が光りだした。急な自らの変化に驚き慌てる彼。
このあと、自分の体がとても奇妙なことになるような気がする。そんな光だった。
しばらくすると、彼の体が突然脈打った。その直後、彼がいままでの彼とは違った感じになった。
突然変異したのだ。
彼は、ランダムテレポートするようになり、だんだんと弱っていくようになり、新陳代謝が速くなってしまった。
もう透明化は控えなくては。と狼狽した彼が思ったときだった。
激昂しているオークの群れが彼に襲い掛かってきたのだ。彼はオークの群れと正面きって戦えるほど強くはない。
彼は、死に掛けながらほうほうの体でオークの鉱山を走り抜け、なんとかオークの鉱山を脱出することが出来た。
【淵でもがく小さきものよ……】
<第8話:透明化鈍器とその代償-続->