ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

Dungeon Crawl   


オークの鉱山の奥深くに、その『広間』はあった。
闇エルフが大集落を構える大広間である。

彼らはエルフ製の優れた武器を構えているため、接近戦もある程度こなせるものの、正面から斬り合うよりは、透明化して相手から自分の位置を見えないようにしてから、魔法もしくは弓矢での遠距離攻撃でちくちく刺しながら、近づかれたら瞬間移動で距離を取るという戦い方を好む。
あまり正々堂々と言えない戦い方だが、騎士でさえ、いや、むしろ騎士のような地位ある者ほど、このような戦い方を好むらしい。


彼らはこのような戦法を取るためにとても注意深く、ちょっとしたことにすぐ気づく。
彼らを相手に気づかれずに不意打ちをかけるは至難の業である。


…透明な者でなければ。
闇エルフの小部隊が次々と音もなく倒れていく。そこにいた闇エルフが全て倒れたころ、その死体の影から何者かが明滅し姿を現した。
あのクイックブレードを構えたホビットである。*1


【淵でもがく小さきものよ……】
<第24話:闇エルフの影>

*1:…といっても、魔法の汚染が怖いので透明化で倒したのは全体の1割程度だが。