ドヤジのメモ帳

ドヤジのメモ帳

ダンジョンロード(ボードゲーム)

ダンジョンを経営し、お宝を求めてやってきた冒険者を返り討ちにするゲーム。


ダンジョン経営は建設パートと戦闘パートに分かれており、
建設パートでは、村から食料を調達したり、モンスターを雇ったり、ダンジョンを拡張したりするわけだが、
調達季節ごとに枠が限られている。しかも面倒なことに、何番目に行動を行うかで内容が変わってしまう。
例えば、村から食料を調達する場合、1番目は普通に買い、2番目は村を脅して食料を奪い、
3番目は村を襲って食料と金を奪い、4番目は村が滅んでたので何も出来ない。みたい感じである。


戦闘パートでは、やってきた冒険者を、買った罠やモンスターを駆使して、なんとか返り討ちにする。
興味深いのは、プリーストの振る舞い。彼はモンスターとの戦闘後、パーティーが負った傷を全力で治癒するが、
モンスターとの戦闘がなければパーティーがどれだけ傷を負っていても決して治癒しないという。
彼は回復役は回復して当然という後ろ向きな立場に不満を感じており、
「模範的なプリーストは”戦闘後”パーティーが受けた傷を全力で治癒すべし」という文面を
文字通り解釈しているからだとか。さすが。


だが、そんな楽しそうなギミック満載のテーマと裏腹に、経営は意外とシビア。
結構各種リソース管理が厳しく、冒険者を返り討ちにするための罠やモンスターは、
他にやりたいこととの兼ね合いやコストや他プレイヤーの行動などの都合上なかなか買えず、
(強いモンスターはコストに「評判」要求し、「評判」が悪くなると、”追加で”パラディンやってくる。
パラディンは、全ての技能を一通り兼ね備えているという無茶苦茶な強さを持つ。)
しまいには、ダンジョン税という謎の税金(これが結構重い)がごっそりとかかる。
で、苦労の結果築いたダンジョンは、無慈悲な冒険者集団に制圧されてしまい、結局台無しになると。


と、後ろ向きなマゾゲーに見えるが、うまくマネジメントできると、全員がダンジョン税を完納し、
冒険者もそれほどの被害なく返り討ちにできる、救いのあるバランスにはちゃんとなっていた。


資源の種類やルールが多いうえに、説明書がものすごくわかりにくいので、
最初の1プレイは、何をやっていいのかわからないうちに見るも無残な明るいダンジョンになること請け合いだが、
慣れると、結構サクサクできるようになるし、
悪事の限りを尽くしていると追加でやってくる、おかしい強さを持つパラディンも、
あえて招きよせて逆転狙いという芸当も可能になる。…というか逆転された(笑)